100日後、キミのいない世界で生きていく

「言えてる。陽菜乃は色気がねぇよな」

「俺は陽菜乃のそういう乙女チックなところもいいと思うけどな!けど、惚れっぽい性格はどうかとも思う!」

「颯太、別にそれフォローになってないから…」

「んもー!なんでみんなわかってくれないの!?今回こそ運命的な出会いだったんだって!はあ…もう一回あの爽やかな笑顔を私に向けて欲しい…」


遠くを見つめる私に四人はやれやれといった様子で諦めているみたいだった。


私だってわかっている。

少し周りよりも惚れっぽくて、今まで好きになった人は何十人もいるから。

例えば、近所の十個上のお兄さんとか隣のクラスの人気者とか若くてイケメンな英語の先生とか。

少し優しくされたり笑いかけられたりするだけで恋に落ちてしまうんだ。


しかし現実は厳しく、好きになっても彼女や好きな人がいたり人気者すぎて近付くことすらできなかったりと、一回もいい感じになったことはない。

私だって彼氏が欲しい!

美波みたいに恋する可愛い女の子になりたい!


「だから今回こそ絶対に頑張るんだもん!」





「う、うわーん!あの女は誰ー!?」