「陽菜乃!危ない!」
「え…っ!?」
ぼーと突っ立ったまま考え事をしていると、突然莉久の叫び声が聞こえてきた。
そのまま莉久に押し倒されるようにして地面に転がり、ガッシャン!と何かが割れる音が響いた。
「え、なに…いたっ」
かすってしまったのか、右手の小指下の手の甲から手のひらにかけてざっくりと切れている傷口から血が滲んでいた。
地面には粉々に割れた中身の入っていない植木鉢が散乱していた。
「上から陽菜乃に向かって植木鉢が落ちてくるのが見えたんだ。咄嗟だったからよく見てなかったけど、誰かの手が引っ込むのだけは見えた」
「え…」
ゾッとして上を見上げてみるが、締め切られている窓から誰かが覗いている…なんてことはなかった。
「保健室行こう。立てないならおぶるから」
「あ、ううん、大丈夫!立てるから…」
震えているのがさとられないようにニコッと笑顔を作るけど、きっと莉久にはバレていると思う。
「え…っ!?」
ぼーと突っ立ったまま考え事をしていると、突然莉久の叫び声が聞こえてきた。
そのまま莉久に押し倒されるようにして地面に転がり、ガッシャン!と何かが割れる音が響いた。
「え、なに…いたっ」
かすってしまったのか、右手の小指下の手の甲から手のひらにかけてざっくりと切れている傷口から血が滲んでいた。
地面には粉々に割れた中身の入っていない植木鉢が散乱していた。
「上から陽菜乃に向かって植木鉢が落ちてくるのが見えたんだ。咄嗟だったからよく見てなかったけど、誰かの手が引っ込むのだけは見えた」
「え…」
ゾッとして上を見上げてみるが、締め切られている窓から誰かが覗いている…なんてことはなかった。
「保健室行こう。立てないならおぶるから」
「あ、ううん、大丈夫!立てるから…」
震えているのがさとられないようにニコッと笑顔を作るけど、きっと莉久にはバレていると思う。

