100日後、キミのいない世界で生きていく

陽菜乃は静かに本当の“あの日”の真実を語り出した。





「陽菜乃ー!そろそろ起きなくていいのー!?美波ちゃんたちと夏祭りに行くんでしょー!?」


下から聞こえてきたお母さんの声で、ハッと飛び起きる。

時計を確認すると、時刻は六時ちょうど。


「やっちゃったー!」


慌てて支度をしながら、グループチャットで昼寝をしてて今から家を出ることを伝える。


「いってきまーす!」


急いで家を出ながら、グループ通話をかける。


「もしもーし。陽菜乃ー?」

「あ、美波!?本当にごめん!みんなってもう集まってる…?」

「おーい、陽菜乃。早く来いよ」

「みんなで待ってるからさ!な、若菜」

「…遅かったら、帰るからねぇ」

「とか言って、若菜が一番浴衣とか着て気合い入れてるから早く来てやれよ」


みんなの声が聞こえてきて、待ち合わせ場所に走りながら涙が溢れてきた。