離婚してから始まる恋~念願かなって離婚したら、元夫が私を追いかけて辺境までやってきました~

ドラゴニア帝国側が
こっそりとヘルミスタへの侵攻に舵を切ったことで、
アルドヴァール大公国とドレシア公国の国境での戦いは
フィオルガルデ連邦側が優勢になり始めた。
エドリックたちは当初、
ドラゴニア側の補給路が断たれたことと
ミレイナ達の献身的な治療で
連邦側の多くの兵士達が戦線に復帰していることが
原因かと思っていた。

(なんだこの違和感は、、、ことが上手く運び過ぎている。)
数々の修羅場をくぐり抜けてきたエドリックは
言いしれぬ違和感を感じていた。
敵側は防戦一方で、
こちらに攻めてくるような気配を見せない。
あえて膠着状態を維持しようとしているようだ。

エドリックの予感は的中しており、
ドラゴニア帝国本陣は
ライガンの手引きでヘルミスタへと
着実に進行していた。
エドリックたちがそれに気づくのは、
もう少し先のことである。