離婚してから始まる恋~念願かなって離婚したら、元夫が私を追いかけて辺境までやってきました~

「おそらく潜水艇だな。奴らは最低でも3隻の大型潜水艇を持っているはずだ。」
「海の底に潜られてちゃ、ドラゴンは何もできない。」
「エドの言う通り潜水艇だとしても、どこかで必ず浮上するタイミングがあるはずだ。そこを狙うしかない。」
「どこで浮上するのかある程度予測はつくが、待ち伏せとなるとますますドラゴンは不向きだな。」
「たしかに。」
レイザーク、ガブリエル、エドリックの3人が
何か妙案はないものかと頭を抱える。

「なーんで君たちはいつも僕をのけ者にするのかな?」
ヘルモースがぐいぐいと3人の間に割って入る。
「実はさ、ぼくの知り合いの女の子たちで、航海中の船を沈めることにかけてはピカイチの子たちがいるんだ。」
「うわっ、それもしかしてセイレーン?」
「レイザーク君、ピンポーン!仰々しい船が往来するのが彼女たちも不満だったみたいで、喜んで協力するって。」
(おい、ガビ。セイレーンって何だ?)
(船乗りたちを誘惑して、船を岩に衝突させて沈めてしまう精霊だよ。)
「それじゃあ、セイレーンたちが船を沈めてくれている間に、スカイフォルド軍はその軍事拠点を叩き潰そう。そんな拠点があるなんて、今後も目障りだからな。」
レイザークは意気揚々と退出した。
「そうと決まれば、僕もセイレーンたちと話してくるよ。」
ヘルモースもあっという間に姿を消す。

「よし、では引き続き我々は地上戦を継続しよう。」
「承知した。」
ガブリエルとエドリックはその後も作戦会議を行い、
明日以降の戦いに備えた。