最初の戦いは、
アルドヴァール大公国とドレシア公国の国境付近で始まった。
フィオルガルデ連邦&ヴァリニア王国連合軍8万人に対して、
ドラゴニア帝国&ドレシア公国連合軍は総勢15万人。
数の上では圧倒的に不利なフィオルガルデ連邦&ヴァリニア王国連合軍だったが、
前半は意外にもかなり善戦した。
エイヴァルン王国の誇り高き巨人戦士たちのおかげだ。

彼らは人間の数倍もの体躯を誇り、
腕力も脚力も相当なものだ。
弓矢や剣などで攻撃されてもびくともしない。
彼らは最前線に立って数多くの敵を蹴散らしていった。
巨人戦士たちのあまりの力業に、
普段は緻密な戦略を立てて戦うのを得意とする
軍師気質のエドリックも苦笑いだった。
ヴァリニア王国の戦士たちも口をあんぐり開けて
戦局を見つめている。
一方のアルドヴァール大公国軍の面々は
巨人戦士たちの獅子奮迅ぶりに大歓声を上げて
彼らを鼓舞していた。

しかし、
巨人戦士たちの体力も無限ではない。
次第に疲労を見せ始めるようになる。
その変化を見逃さなかったドラゴニア帝国側は
形勢逆転と一気に攻め返してきた。
援軍が持ちこんだ巨大な大砲が
巨人たちを標的にする。
巨人は大柄なため的が大きく、狙いやすい。
大砲を撃ち込まれた巨人たちがバタバタと倒れていく。