この誓約が結ばれたことにより、
今までエドリックに対して他人行儀だった
フィオルガルデ連邦諸国の王たちが一気に態度を軟化させた。
彼らにとって、誓約の女神ステュクスのもとで誓約を交わすことは
よほど勇気のいることらしい。
「君がそんなにあっさり受け入れるとは思わなかったよ。」
ガブリエルも苦笑いだった。
「そんな大層なことじゃないだろ。俺はもともと守れない約束はしない主義だ。」
「いやぁ、だって先ほどステュクス様もおっしゃってたけど、破ったら死んじゃうんだよ。本人に破るつもりがなくて、不可抗力だったとしても。」
「いやぁ、本当に漢気があるよねぇ。僕もステュクスちゃんとの約束はちょっと遠慮しちゃうのに。」
先ほどまで神という存在に相応しい威厳を備えていたヘルモースが、
さも仲の良い友達に接するかのような態度で話しかけてくるので、
エドリックは面食らう。
「このゴタゴタガ片付いたら、君のために僕が一肌脱いであげるよ!」
「一体なんのことでしょうか?」
「もうつれないなぁ。僕は神様だよ?人間の感情のひとつやふたつ、とっくにお見通しだよ。」
ヘルモースはバンバンとエドリックの背中を叩き、
父親のアルドヴァール大公と話しているエレオノールに意味ありげな視線を送る。
「まぁ、安心して任せなさい。ほら、僕って結婚を司る女神さまと仲良しだし。」
自信満々なヘルモースのウインクに、
エドリックは愛想笑いを浮かべるのが精一杯だった。
今までエドリックに対して他人行儀だった
フィオルガルデ連邦諸国の王たちが一気に態度を軟化させた。
彼らにとって、誓約の女神ステュクスのもとで誓約を交わすことは
よほど勇気のいることらしい。
「君がそんなにあっさり受け入れるとは思わなかったよ。」
ガブリエルも苦笑いだった。
「そんな大層なことじゃないだろ。俺はもともと守れない約束はしない主義だ。」
「いやぁ、だって先ほどステュクス様もおっしゃってたけど、破ったら死んじゃうんだよ。本人に破るつもりがなくて、不可抗力だったとしても。」
「いやぁ、本当に漢気があるよねぇ。僕もステュクスちゃんとの約束はちょっと遠慮しちゃうのに。」
先ほどまで神という存在に相応しい威厳を備えていたヘルモースが、
さも仲の良い友達に接するかのような態度で話しかけてくるので、
エドリックは面食らう。
「このゴタゴタガ片付いたら、君のために僕が一肌脱いであげるよ!」
「一体なんのことでしょうか?」
「もうつれないなぁ。僕は神様だよ?人間の感情のひとつやふたつ、とっくにお見通しだよ。」
ヘルモースはバンバンとエドリックの背中を叩き、
父親のアルドヴァール大公と話しているエレオノールに意味ありげな視線を送る。
「まぁ、安心して任せなさい。ほら、僕って結婚を司る女神さまと仲良しだし。」
自信満々なヘルモースのウインクに、
エドリックは愛想笑いを浮かべるのが精一杯だった。



