離婚してから始まる恋～念願かなって離婚したら、元夫が私を追いかけて辺境までやってきました～

「何の話だかさっぱり分かりませんが。アルドヴァール大公女がどうかされたかのですか。」
「とぼけるな。お前が彼女を連れ去ったんだろう。」
「万が一そうだとしても、それがあなたに関係あるんですか？もう既に赤の他人ですよね？」

わざとこちらを煽るようなライガンの物言いに
苛立ちを隠せないエドリックだが、
そこは大国の若き国王。
相手のペースにのまれることは決してない。
「エレオノールと私はすでに元夫婦で確かに他人だが、アルドヴァール大公国と我が国は非常に関係が良好でね。虎の威を借りてこそこそ暗躍している狐は、友のためにも早めに狩っておこうかと。」
エドリックの挑発に、ライガンは歯ぎしりした。
またここにも自分たちを馬鹿にする奴がいる。
「私を疑っているようですが、私の身辺をいくら嗅ぎ回ってもエレオノールはいませんよ。では、私は忙しいのでお帰りください。」
ライガンは侍従に目で合図して
エドリックを城から強制的に追い出した。
それからすぐに、自身も城を飛び出す。
向かうはフィオルガルデ連邦加盟国
リューネンシュタイン公国。
邪魔者(エドリック)がしゃしゃり出る前に
こちら側により多くの国を
引き込んで置かなければならない。