エレオノールに初めて出会った日、
エドリックに特別な感情はなかった。
育った環境のせいで、
エドリックは極度の女性不信だったからだ。
王宮の奥深く、
ハーレムという場所は
次期王位継承者を産み育てるという
使命のためだけに存在する場所だ。
選び抜かれた女性だけが集うというと
聞こえは良いが、
見栄と欲望にまみれた魑魅魍魎の世界。
嫉妬に駆られた女たちの
醜い足の引っ張り合い、
性欲旺盛な王の乱れた私生活、
王位継承者候補の自分に迫る刺客たち。
女の汚い部分を嫌というほど見てきたため、
エドリックは
女性との恋を楽しむことや、
幸せな家庭を築くという
願望は皆無だった。
運良くハーレムを生き延び、
国王に即位してからも
その姿勢は変わらない。
新たに自身のハーレムが作られても、
寵妃を作るわけでもなく
国王の義務として
淡々と子作りを行うだけ。
時を置かずして
3人の子どもが生まれたが
いずれも王女だったため、
王太子は未だに空位である。
実家の期待を背負って、
あるいは自身が成り上がるために、
媚びへつらってくる女たちが嫌で
子作りする気も失せてしまった。
ハーレム内に充満する
香水の匂いに頭痛や吐き気を催し、
長らく訪れていない。
エドリックに特別な感情はなかった。
育った環境のせいで、
エドリックは極度の女性不信だったからだ。
王宮の奥深く、
ハーレムという場所は
次期王位継承者を産み育てるという
使命のためだけに存在する場所だ。
選び抜かれた女性だけが集うというと
聞こえは良いが、
見栄と欲望にまみれた魑魅魍魎の世界。
嫉妬に駆られた女たちの
醜い足の引っ張り合い、
性欲旺盛な王の乱れた私生活、
王位継承者候補の自分に迫る刺客たち。
女の汚い部分を嫌というほど見てきたため、
エドリックは
女性との恋を楽しむことや、
幸せな家庭を築くという
願望は皆無だった。
運良くハーレムを生き延び、
国王に即位してからも
その姿勢は変わらない。
新たに自身のハーレムが作られても、
寵妃を作るわけでもなく
国王の義務として
淡々と子作りを行うだけ。
時を置かずして
3人の子どもが生まれたが
いずれも王女だったため、
王太子は未だに空位である。
実家の期待を背負って、
あるいは自身が成り上がるために、
媚びへつらってくる女たちが嫌で
子作りする気も失せてしまった。
ハーレム内に充満する
香水の匂いに頭痛や吐き気を催し、
長らく訪れていない。



