離婚してから始まる恋~念願かなって離婚したら、元夫が私を追いかけて辺境までやってきました~

エレオノールの予想通り、
エドリックが連れてきたのは
エレオノールの家でもある
アルドヴァール大公宮殿だった。

謁見の間には両親である大公夫妻と
兄の大公世子ガブリエルが勢揃いしている。
エレオノールとライガンの密会については
既に報告されていたようで、
アルドヴァール大公は
エレオノールを厳しく叱責した。
「ドレシア公国と関わるなと、
あれほど言ったではないか!」
大公妃が宥めたものの大公の怒りは収まらず、
エレオノールは当分の間、
宮殿からの外出は固く禁じられた。

これによって
ライガンとは会えないばかりか、
予定していたフィオルガルデ連邦諸国への旅も
一時中断せざるを得なくなり、
エドリックへの恨みつらみが増すばかりだった。
エレオノールは全く知らなかったのだが、
エドリックと兄ガブリエルは仲が良いらしい。
ここが繋がっていたとは盲点だった。
エドリックを毛嫌いしているわけではないが、
なんだか彼の影を感じて
実家にも居心地の悪さを感じるようになっていった。