(二)この世界ごと愛したい




誰かー。助けてー。


お話にならない人がいまーす。


誰でもいいですー。助けてくださいー。




「だからそれ私は困るの!」


「大人しく出来る良い機会なんじゃない?」


「はい?だから私に大人しく捕まれって言うの?」


「そうでもしないとまた倒れちゃうよ。昨日全然寝てないでしょ。」



…そんなとこは抜け目ないのがムカつく。




「沢山寝ましたー。とにかくここはトキのためにも、上手く潜入してくれる?」


「だからいいよって。」



軽過ぎて信じらんないのよ!!!


いいならいいよ!もう話進めますよ!後から文句はやめてくださいね!




「じゃ、スーザン良き塩梅でエゼルタに伝達よろしくね。」


「…分かった。」


「それでもしエゼルタと揉めることがあっても、心配しなくていいよ。」


「戦だな。」



そんなこともする必要はない。





「私が直々に片付けてあげる。友達の国だから命懸けで戦うよって前にも言ったじゃん。」


「…そうならない努力はする。」


「優しい王様になったねー。今度私の弟にも会ってみる?可愛いよー?」


「弟…ってアレンデール王!?」



そりゃそうだろう。




「アルは良い子で可愛くて頭も良くて!もう本当に可愛いから!」


「アレンデール王は…まだ幼かったな。」


「そんなことも出来るよって話。例えエゼルタを敵に回しても、アレンデールが盾になるし剣になる。だからそんなに気負わないでね。」


「鬼人は、許さんだろう。この国を。」



スーザンは本当に変わったな。


ここでハルの心境にまで目が向けられるようになったのか。成長したなー。