(二)この世界ごと愛したい




「お願いと相談があるって言ったじゃん。お願いは終わったけど、相談は二人が来てからの方が話早いからここで待たせてねー。」


「待つのはいいが…。相談怖い。」


「ある意味そっちの方が…確かに面倒だし、問題はあるかも。」


「え。」



怖い怖いと怯え出すスーザン。




「お願いはすんなり聞いてくれたのに変なのー。」


「頼み事は良いが、相談事は苦手だ。引き受けるだけじゃないから俺にはまだ難しいんだ。」


「じゃあすんなり引き受けてくれればいいよー。」


「そうじゃないから相談なんだろ!?」



その辺は分かってんのかい。


よく分からん王様だなと、私は面白くて笑えてしまう。





「それに、頼み事なら断れるわけがない。」


「え?なんで?」


「…友の頼みだからな。」



えーなになに。


良い男になっちゃって。



何だか嬉しくなって、睡眠不足も忘れて私はここでスーザンと楽しく友達として和気藹々と話に花を咲かせていた。



その最中に、レンとトキがほぼ定刻に到着。


一応は王であるスーザンに二人は礼を通して挨拶をする。




「うわ、王様みたい。」


「だからなったんだ!リンがここに座らせたんだろう!?」


「ぽくない!王様っぽくない!」


「この無礼者!」



すっかり意気投合してしまった私とスーザンが楽しく話すのを、レンとトキはぽかんとして見ているだけ。




「あーもう!相談とは何だ!?」


「「……。」」


「…?」


「あ、二人にはまだ知らせてなかった。」



私がケロッと言うと、だったら早く話しておけとスーザンがまたぷんぷん怒る。


そうなったら私同じこと何回も説明しなきゃいけなくなるし、手間が増えるじゃないか。めんどくさいじゃないか。