ハルとるうの気分が沈むのが分かる。
その中でるうは、また私の濡れたままの髪を乾かし始めて。ハルはまだブツブツと文句を言う。
「お前に触れた奴は全員斬る。誰だ。」
「い、いいって!私は大丈夫!」
「俺が大丈夫じゃねえ。すぐに殺して来てやる。」
「ダメダメ。何人兵がいたって足りないよ。」
「どんだけ大人数に触らせたんだ!?」
そうじゃないよ!!!
そしてそんな言われ方すると私が誰彼構わず触らせてるみたいじゃん!?!?
「ビッグネームすぎてってことだよ!?」
「名前は関係ねえ。まずはセザールの第一将な。そしてシオンな。」
「っ!」
ハル鋭い!邪二大巨頭です!
「他は?」
「…いないいない。大丈夫。」
「パルテノンもか?」
「おーちゃんはそんなことっ…!」
「誰もそいつだとは言ってねえだろ。珍しい凡ミスだなあ?リン?」
くっそ。ハルのくせに図られた。
そして恐れ多い程に各国のビッグネームの名ばかり上がっていく事実に、私はまた恐ろしくなる。
「…ハル意地悪。」
「上等だ。俺はお前が傷付かないためなら誰でも斬れる。そして負けねえ。」
「…ハルとシオンって、感性は似てるよね。」
「ああ!?」
私のために人生大半棒に振るあたりとか。
それこそ本当に誰でも臆せず斬れちゃうところとか。
…だから水と油の関係なんだろうか。
「よし、もう良いぞ。」
「ありがと、るう。」
髪を乾かしたるうが、味方になってくれるかと思いきやすぐにハル側に回る。
「トキは?」
「…トキは私を揶揄って遊んでるだけ。」
「あ、そう言えばレンとはどうした?」
「れ…レン、忘れてたっ!!!」
ヤバい!私としたことが!
またレンの城へ炎を灯しに行くのを失念してしまった。今回は疲労で倒れて心配まで掛けて。わざわざ城からパルテノンまで来てもらったのに。
…でも、行けば行ったで。
また例のキスの猛攻に合う気がする。育ちが良いからか邪感はあまり感じないものの。あれはあれで…。
「〜〜っ…。」
思い出すなー!私の馬鹿ー!!!
「「…あ?」」
「何でもない何でもない。お願いもうめんどくさいから怒らないで…!」
「お前の可愛さはどうなってんだよ!?世界中虜にして回るつもりか!?」
「大体隙が多過ぎるんだよ。もっとしっかりしろ。」

