ハナちゃんと別れ、私はアキトの部屋で着替えを済ませ。髪の毛を纏め。稽古道具を持って下に降りる。
地上に降りると、溢れんばかりの兵の山。
「やっぱ五千は多いなー。」
何人ずつ捌けばいいんだろう。
てか、これだけの人数収容できるこの城の敷地の広さが凄いです。
いざ私が顔を出すと、みんなそれぞれ挨拶してくれて。よろしくと声を掛けてくれる。
「よろしくー。」
アキトとトキもやって来て。
サクは既に隊士の中に紛れ込んでいる。
「とりあえず人数分けようか。サクはこっちおいでー。」
「えー!俺も稽古受ける側がいいっす!」
「…トキー、スムーズにいきませーん。」
「すんません!!!」
我が儘を言うサクをトキにチクる私。
トキはやはり恐怖対象なようで、サクは謝ってすぐに隊士たちの中から出てきた。
お陰様で、かなり和やかな雰囲気です。
「とりあえず三班に分けるよー。ここ私、そっちアキト、あとはサクね。」
「俺は何したらいいんすか?」
「ボール遊び。」
私は昨日アキトに買ってもらったボールを三つ準備します。
私とアキトとサクがそれぞれ一つずつ持ちます。
「アキトとサク今日は剣持たないでね。」
「え?稽古は!?」
「隊員の皆さんは何でもアリです。どんな武器も使ってもらっていいよー。それぞれの班で、ボールを奪うっていう簡単な稽古でーす。」
「丸腰でですか!?」

