私は改めて気合いを入れる。
そして横たわったアキトが、むくりと起き上がった。
「痛え…。」
「アキトおはようー。」
「…俺はルイに会いたい。」
「え?」
二人そんなに仲良しだっけ?
それより口の中が切れたのか、口端から血が流れてますけど。流血事件ですけど。
「お前を起こすのは命懸けなのが分かった。だから起こし方を学びたい。」
「…すみませんでした。」
記憶にはありませんが、私なんですね。
たまにるうも私を起こした後酷く疲れた顔をしている時があるんです。そういう時は大体少し時間を空けてお説教されます。
「…とりあえず支度してきます。」
私はアキトに申し訳ないと思ってはいるものの。
稽古の準備のため、一旦アキトの部屋に向かうことにしました。
今日は特に剣を使う稽古はしないけど、着替えなきゃいけないし。髪の毛もまとめたい。
途中で、丁度ハナちゃんに出会い。
私がコーヒーのお礼を伝えると、ハナちゃんはニコニコと笑みを返してくれる。
そして本日の着替えを準備してくれたそうなので、服を受け取る。
今日からの稽古を聞きつけ、動きやすい服を用意してくれたそうで。有り難い限りです。

