ここで学んだんですよ。
この情報と言う存在の恐ろしさを。また利便性を。
「俺…?」
「私がここで働きたいと思った理由もそこにあってね。」
私とカイで、協力すればこんなことも出来るんだよっていう良い事例になる。
「カイの描く夢の欠片を私が見せてあげようと思ってるのー。」
「えー…可愛え…けど怖い。」
「今回は私が布陣作るよー。カイはその通りにやってくれれば大丈夫ー。」
「えー…俺出来るやろか…。」
普段は飄々と仕事してるのに、城を落とすことは自信ないのか。
やることはいつもの変わりないのに。
「私はね。将軍してた時期もあるし、戦も正当な手段だと思ってる。だけど、カイのやってる戦いは微力じゃない。絶対に間違ってないし無意味なんかじゃないから。」
「……。」
「自分の力と、私を信じて。いつも通りのカイでいてくれたらいいの。」
「…あー…。やっぱ嫁に来て。オウスケの。俺でもいい。」
カイのお嫁さんか…。
これだけ家事出来る人だから確かに有力だ。
「前向きに検討するねー。」
「はあ?俺は?」
「おーちゃんは…うん。私寝るねー。」
「ちょっと待てや!?」
振り返ることもなく。
私は上の階に逃げます。
逃げるとは言っても、実際もう本当に疲れたんです。身体が寝たいと叫んでいるんです。
ただ、ドレスに化粧にセットされた髪の毛がどうにも気になるので。
ちゃんとシャワーを浴びてから、ゆっくり眠りました。

