「…ほな俺が行ってくるわ。」
「おーちゃんありがとうー!ごめんねー!」
嫌なことを引き受けてくれてありがとうと、おーちゃんに感謝のハグをお見舞いする私。
「お嬢は危ないことに突っ込んで行く習性なんやろ。もう諦める。」
「習性って言い方嫌だけど本当にありがとうー!」
「その戦俺が出るし別にええよ。」
「…え?」
思わずパッとおーちゃんから離れる。
「何やねん。」
「違う将軍がいいです。」
はっきり私の意思を伝えた。
せっかく離れてあげたのに、私はすぐにおーちゃんの腕の中に引き戻される。
「誰が他の奴に任せんねん。」
「…カイ怒ってるよ?」
おーちゃんが戦に行くことに不満があるのはカイも同じのようで。味方がいて助かった。
「俺の前でイチャつくなや!羨ましい!」
「本音出てんで、カイ。」
「喧しい!俺は買い出し行ってくる!」
「あ、カイいってらっしゃいっ!」
ぷんぷんと怒りながら店を出ていくカイに、いってらっしゃいを伝えると、ヒラヒラと手を振ってくれた。
あんまり怒ってなさそうだな。
「…おーちゃん、戦って言うような戦じゃないから。カイも可哀想だしお留守しててよ。」
「嫌や。」
「マブダチの総司令さんに判断託そっか。」
「…お嬢今からどうする?」
どうしようかなー。
お休みのこととかカイと相談したかったし、お仕事のことでもまだ細かい打合せをしたかったんだけど。
…カイ行っちゃったしなー。
「寝る?」
「元気なら剣振るか?」
「やるっ!」
「やるんかい。」

