トキはあれから何日も戻らない。



たぶん軍部があまりに機能してないんで、話が難航しているんだろう。




そんなトキがいないもんで、相変わらず戦場にも行けない俺はいつも通り部屋でゴロゴロ転がって過ごしている。




たまには隊士達と稽古でもしようかと考えたが、どうして中々気分が乗らない。



また昼寝でもするかと瞼を落とした時。








…トン。




俺の部屋の窓から軽やかな音がした。




鳥でも入り込んで来たのだろうと、俺は気にも止めずに目を開けようとはしない。













「…思ったより暇そうだねー。」





聞きたくて聞きたくて、堪らなかった声。



その声に、ほぼ反射で開いた目に飛び込んで来たのは、待ち焦がれていた一人の少女。











…ようやく、来たか。