私もいつか不要になって、遊びに来ても追い出されちゃったりして。



「怖い?俺が?」


「…レンって人に執着しないじゃん?」


「リンもじゃない?」


「えっ?」



私も…か?


考えてみたけども、その瞬間脳裏に浮かぶいつもの顔がそうではないと教えてくれる。




「私は…、違うよ?」


「そう?」


「馬鹿みたいに執着してるし、どうしようもないくらい依存してる自覚もあるし。自分でも嫌になる。」


「…お兄さん?」


「…うん。私は出来損ないの妹だからね。」



自嘲して笑うと、レンは逆に綺麗な笑顔を浮かべる。




「実はさ、俺もリンに対しての執着心すごいし、リン中毒かもって思う時あるよ。」


「はい!?」


「それくらい好き。」


「は…そ、そんなに…?」


「分からなかった?」



つまり私のこのハルへの想いに似たものを、レンは私に抱いていると。


人の感情とは目に見えないので、これまで想いを告げられてもはっきり理解が出来ない私だったが。自分が抱いている感情と同じだと言われると…腑に落ちるかもしれない。




「〜〜っ…わ、分かんなかった…。」


「本音を言うと離れたくないし、ずっと側にいたい。毎日リンと一緒にいられたら死ぬ間際まで幸せだろうなって思う。」



それは確かに、私がハルを想う気持ちの言語化。


驚く私の手をレンが握って、レン自身の左胸に持っていく。




「嘘じゃないって証拠。」


「私そんな嘘発見技術ないですっ!」


「そっか。けど本当に嘘じゃないから。」