そしてシオンから顛末を聞いている。
だから私はカイに教えてほしかったわけじゃなくて、本当にただの興味本位だった。
カイの能力。
そしてカイが私をどこまで信用しているのか。
それを、知りたかっただけ。
「…なあ、お嬢?」
「うん?」
「俺と、戦のない世界を作らへん?」
そんな素敵な夢の世界。
作れるものなら作ってみたい。
カイとおーちゃんが目指している、そんな優しい世界。
「…ごめん。」
その申し出を受ける資格は、私にはない。
「おーちゃんには言ったけど、私の戦い方とは似て非なることだよ。私の戦う意味とは違いすぎる。」
「お嬢も方向は同じやと思っとるけど?」
「…方向はね。やり方も動機も全然違う。」
方向だけは、本当に似ているのかもしれない。
でも、いざとなれば私は戦と言う手段を平気で選択出来るし、きっとまた大勢殺せてしまう。
…私の正義は都合が良いから。
「私はね、この世界が本当に好きだよ。中でもアレンデールは大切に思ってる。」
「そうやな。」
「…そう思ってるから、私はカイの思想には乗らない。」
そう。
アレンデールを大切に思うがあまり、もしもの事態には私は何でも裏切れてしまう。
「大好きなハルがいる、そんな大切な国がある、愛すべき世界を守りたいって確かに思ってる。だけどこんな不純な動機だから、私はやり方は厭わない。」
「……。」
「だって私、ハルのためなら殺戮兵器になれちゃうもん。」

