ハナちゃんと共に、次は食事を用意してくれているという広間へ向かう。
至れり尽くせりだー。
「ここだよ。たぶんアキトさんもトキさんも居ると思うから、一緒に居てね!私お料理取りに行って来るっ!」
「あ、うん。ハナちゃんありがとう。」
もう走り出してしまったハナちゃん。
私はとりあえず広間に入ることにして、恐る恐るその扉を開けてみる。
「…え。」
思ったより広いし、思ったより人多い。
そんな人達全員が私を見て固まるので、思わず同じように固まる私。
「リン!」
一番奥に座っているアキトがすぐに手招きして呼んでくれたので、広間へ足を踏み入れてみた。
「リンちゃんおはよっす!」
「あ、サクおはよー。」
サクが挨拶してくれると、周囲の私を知る人達も同じように挨拶してくれて。
少しほっとして笑みが溢れる。
「うっ…眩しい!」
「可愛すぎるっ!」
「馬鹿!隊長に怒られるぞ!」
そんな言葉が数多く飛び交う中、ようやくアキトの近くまでやってきた私。
「リン先に腕見せて?」
「んー。トキさっきはありがとー。」
私は腕をトキに差し出して。
先程、階段で助けてもらったお礼を改めて伝える。
「大丈夫だよ。とりあえず血は止まってるし、男ならほっといても問題ない傷だけど。リンは女の子だから一応診てもらう?」
「いらなーい。」
「そう言うと思った。」
和やかにトキと話す私を見て、周囲の隊員達はまた硬直している。

