消火活動する人間が一人もいないことに気付いた。
私あまり街には行く経験なかったし、こんな火事現場に遭遇したことないけど。
あれ?消火しない感じ?
「…あの…これ、消火は…?」
「いや、これだけ燃えてたら今から消火しても…な。」
「え?でもこのままじゃ燃え広がるだけでは?」
「…家はまた建てればいい。この家の家主も金はある。」
ちょっと待てい!!!
消火してくれないなら私はどうなる!?ずっとこのまま炎抑え続けるってこと!?
「今おーちゃん中に入って行きましたけど!?」
「オウスケさんなら大丈夫だ。きっと無事に戻って来てくれる。」
「はい!?」
「オウスケさんに出来ねえことはねえから。」
あるだろ、それなりに。
なんでこの街の人はこんなに諦めが早いんだ。
「…水!!!」
「え?」
「早く持ってきて!もう私がやる!!!」
「お、お嬢ちゃんが!?」
だって誰もやらないじゃん!!!
おーちゃん出てきた後、私が力を解除すればすぐに火の手はまた回る。
そうなったら後味悪いの私じゃん!!!
「おーちゃんが絶対無事だなんて何でそんなこと言えるの!?確約された命なんて一つもないでしょ!?」
「っ…!」
私は呆れるのと腹立たしいのと。
複雑な感情を抱えつつ、再度水の場所を問いただして消火にかかる。
「よいしょっ!」
私はバケツに一杯の水を抱える。
けど、集中が乱れたせいで燃える建物の炎の調整が難しくなり。建物の柱が一本崩れる。
…ヤバい。
おーちゃんごめんよー!!!
「…え?」
「お嬢ちゃんすまん!俺も手伝う!」
私が抱えていたバケツを、先ほど声を掛けた男性が代わりに抱えてくれて。
更に他の男性陣も集まって来てくれた。

