「お嬢また簡単に名前言うとるし。」
「カイ、ワカに何言うたん!?」
「そりゃお前が俺に今朝話したことをそのまんま話したけど?」
「いらんこと言うな!?」
彼女彼女と今後も冷やかされるのを察したおーちゃんが、カイに怒る。
けどカイはそれより私の行いの方が目に余るようで。
「まずはお嬢しっかり調教せな。」
「ちょ…っ!?」
「…何やらしい想像してんねん。」
「し、してへんわ!!!」
そんなことを二人が話している間。
私は上の階で髪の毛にお化粧に、ワカさんが至れり尽くせり手を施してくれる。
…ミケさん探すだけだよね???
「あ、あの…なんでこんなに…?」
「えーだってリンちゃん身バレ良くないんでしょ?」
「なるほど。」
「それにこんなに良い素材だから、私がつい触りたくなっちゃって!」
変装の一環ってことか。
ようやく納得出来ました。素材が良いとはあまり思ってませんが。
「…うーん。髪の毛巻いちゃおうかな。」
何故かここには色んな服も道具も揃っていて、初めて見る機器もあったり。数多の化粧品を使ったり。
みるみる変身を遂げる私。
「きゃー!私天才!リンちゃん可愛い!!!」
「…本当に、すごい。」
見たことない私が鏡の前にいます。
髪型とお化粧で、人はこんなに変わるんですね。
「服はこれね!置いとくから着替えたら降りて来てー!」
「あ、はい。」
鏡の前で呆然としつつ、ワカさんに空返事をして。
気を取り直して着替えようと用意してもらった服に手を伸ばした。

