(二)この世界ごと愛したい




「「思いませんっ!」」



満場一致の思いませんいたただきました。


もうここの王様どんな人なの。怖いんですけど。




「ほんで、お嬢は何してんねん。」


「…へ?」


「こんだけ囲まれて剣も抜かんとアホなん?」


「……。」



呆れたようにそんなことを言われる。


でも、抜けばよかったなんて…そんなことも思えないから。



私はただ押し黙る。





「ほんま…アホか。」


「…だね。」



アホアホ言われてるけども。


それでも私は間違ってるとは思わない。




「おーちゃんは何でここに来たの?」


「…陛下に頼まれて?」


「うん?」


「馬鹿共がここに向かっとるから城に連れ戻せって言われただけや。」



ギクリと肩を揺らす軍人さん。




「え、陛下の命って嘘だったの?」


「……。」


「じゃあ誰に頼まれて私を捕まえに来たの?」


「…た、頼まれてない。」



はい?


頼まれてもないのに何しに来たの?




「…オウスケさんにも匹敵する力が…この国の物になれば、陛下がお喜びになるかと…。」


「喜んでへんから忙しい俺がわざわざ使われたんやけど。」


「「オウスケさんすみません!」」



みんなで仲良くおーちゃんに謝罪。


どうやら一件落着のようです。王様、私もとんでもない人間だと疑ってしまったよ。ごめんね。




「…謝る相手は他にもおるやろ。」



「「お嬢様すみませんでした!!」」




…お嬢様は止めてほしい。





「あ、うん。こちらこそ…ごめん?」


「何でお嬢が謝ってんねん。」


「そもそも私がいなかったらこんなことにはなってなかったかなーって。」


「…アホなだけじゃなくて馬鹿なんか?」



もうそろそろ怒っていいのかな?


人のこと好き勝手言い過ぎじゃないかな!?