(二)この世界ごと愛したい





敵将…?


と思われる一人の男が、私の前に姿を現す。





「貴殿はアレンデールの姫か。」


「…あ。姫はもうやめて、今は浪人してます。」


「ほう。浪人か。」


「…さっきござるって言った?」




ござるが気になって仕方ない私。


そしてこの男の出立もまた興味深い。戦場にも関わらず甲冑ではなく…装束という服だったかな。





「拙者は忍だ。物言いはそれ故。」


「し、忍…初めて見た!!!」




忍って忍者のことだよね!?


忍者がなんで将軍やってんの!?





「して、敗戦の将となる拙者に何用だ。」


「あーもっと忍者について話を聞いてみたいところだけど、また今度にするしかないのか。」


「は?」


「私先日もソルの軍と一戦交えて追い返しちゃって。それで今日も私の気まぐれで可哀想なことしちゃってるから、もし機会があれば次は助力するよ。」




私がそう言うと、忍者は驚く。




「何と義理堅い女子だ。」


「とりあえず前から逃がしてあげようと思ったんだけど…。」




ここに来て、忍者の腕前が気になる私。


戦ってみたい。と言うかどんな戦い方するのか気になる!!!



本で読んだ手裏剣とか本当にあるのかな!?それとも忍術使えるのかな!?






「…?」


「も、もしよければ…手合わせ願えないでしょうか。」


「は?」


「炎は使わない!剣だけで戦うから!!」




正直、双剣の練習に足る相手はいなかった。


もう少し練習したい。




嘘です。



やっぱりどうにも忍者に興味あります!!!