アキトの城を出て。
お祭りを楽しんで。
夜にも関わらず炎を纏い飛んでしまい派手な立ち回りをしてしまった私は、あれからと言うもの。
ソルからの追手に絶賛追われています。
「…しつこいー。」
この隠密という職業の方々。
思ったより厄介。
気配は読みにくい上に、移動スピードも速いし、何よりしつこい!!!
一人くらい捕まえて…なんて悠長なこと考えてたけど、実際ちょっと難しそう。
「っあーもう!」
私は夜の暗闇でイライラしつつ、逃げていた足を止める。
もう疲れた!斬ろう!!!
「…ひーふーみー。数は少ないけど皆さん手練れですねー。私に御用ですかー?」
数を数えると六人。
けど、一人一人強いなって感じがします。
「…ソルへ同行願う。」
「お断りしますー。」
「手足の骨は折って良いと言われている。大人しくする方が賢明だ。」
「せっかくお祭りで良い気分だったのにー。」
私は渋々二本の剣を抜く。
その瞬間、隠密さんたちも私から距離を取って戦闘体制に入る。
やっぱ忍者とは長距離戦が得意らしい。
「絶対に殺すな。生きたまま連れ帰らねば意味がない。」
「「御意。」」
なーんか言われてるけど。
これだけ距離を空けられると逃げれるのではないかと思うけど、この人たちの足は結構速いので飛ばない限りはすぐ追いつかれてしまう。
「…どうしよっかなー。」
考えている私にすぐに飛び道具が飛んでくる。
私は躱したり剣で弾いたり。そんなことを繰り返してみるもののキリがないと悩む。
間合いに入ってくれそうにないので、こちらから仕掛けるしかない…か。
「質問いいですかー?」
「断る。」
「せめて聞いてから断ってよ!?」
「…断る。」
話にならん!
私隠密嫌いだ!!!

