溢れんばかりの祈りを。


美しい願いを。



この海に眠る魂に、一緒に届けてあげる。




既に灯った炎を真似てポツポツと炎の結晶を、雪のように降り海に送る。


時には温度を変えて色を変化させ、時には上空に煌めく花を咲かせて。炎の龍と海上で舞う。




街の人たちが、俯く顔を上げてくれる。


この光を見て、笑顔になってくれる。



そうして、前を向いて明日を生きてくれるといいな。





「それがこの魂たちが何より喜ぶことだよ。」




この魂さえも、前向きにさせてあげよう。


未来は明るいと教えてあげよう。





私の道とは。


こうして国境なんて関係なしに、人を守って国を守って世界を守る。



アレンデールという国の未来を明るく照らすための、そんな果てしない道。





「…ハル。」




たった一人。


認めてもらいたいその人に。



そんな世界を見せたら、認めてもらえるんじゃないかって。



そんな小さな正義でもあった。