(二)この世界ごと愛したい




アキトのことはもうお断り済。


これからどうなるかは確かに分かりませんけど、それでも私は私のまま。このまま進み続けたい。




「…お前、祭りはもういいのかあ?」


「お腹一杯食べたし。射的も楽しかったし。大満足です!!!」


「そりゃあよかった。」




また海も見られて。


そんな海で遊ぶことも叶って。



本当はサクやハナちゃん、隊士の皆さんにも直接改めてお礼を言いたかったところだけど。



…時間も時間なので諦めよう。




「すっごく楽しかった!私絶対忘れない!」


「リン。」


「んー?」




トキがぎゅっと抱きしめてくれる。




「リンの道に、俺が欠かせないって言ってくれてありがとう。」


「あ…あー確かに言ったね。けどトキは何にも気にせずいつも通り過ごしてくれていいからね。」


「リンの道って、気になるけどいつか教えてくれる?」


「教えたいけど言葉にして説明するのが何とも難しくて…。」




私でさえはっきりしない、そんな道。


どこをどうしていいかも分からないし、出来るのか出来ないのかも分からない。




「…もう少しはっきりしたら話すね。」


「分かった。」


「何かあったらまたクロにお手紙運んでもらうね!」


「そうだった。リンの鷹、来るの楽しみにしてるよ。」




そう言って笑い合って。


トキは私をゆっくり離した。



離されたかと思えば、今度はアキトが私をグイッと引っ張る。




「…また来る時も、それ付けとけよ?」


「約束はしないでおくね。」




将印を指差してアキトが言うけど。


自分が忘れっぽいのも理解してるので約束はしないと私は言った。アキトと下手に約束すると守れなかった時が怖いので。