バシャーン。
と音を立てて、私は全身ずぶ濡れ。
「…トキっ!?」
「すぐ乾くらしいし?リンは大丈夫だね?」
意地悪く笑うトキに、私も沸々と闘志が燃える。
私はずぶ濡れのままトキに向かって突進。その勢いが良すぎてトキはそのまま私を抱え込んで座り込む。
ここはまだ海の水面の上。そのため二人ともそれはそれはずぶ濡れです。
「…リン?」
「トキだって私のこと投げたじゃん!」
「…もうめんどくさい。」
そんな私とトキを海岸から見守るアキト。
さらに数人の隊士たちがヒヤヒヤしつつトキを救出しようか慌てている。
「…俺だけって割に合わないな。リンちょっと俺の作戦に乗ってくれる?」
「へ?」
私はトキと作戦会議した後。
楽しそうだと内心わくわくして、行動に移す。
「や、優しくね?」
「うわー。リンにそんなこと言われたら流石の俺も堪えるなー。」
そんなことを言いながらも。
作戦通りトキが再び私を海へと投げ飛ばした。
ここで私は浮上せず、水中に身を潜める。
その様子を海岸から見守る人たちが何事だと心配の目を向け始める。
「あれ?リン溺れてる?」
「ああ!?」
トキの言葉にいち早く動いたアキトが、濡れることも顧みず海に入ったのを見て。
トキが浜辺でただでさえ覚束ない足を掬う。
「ぷはっ…!」
それを水中で感じ取った私はここで浮上。
ひっくり返ったアキトを見てトキと作戦通りだと大笑いしてると、アキトがふらりと立ち上がる。
「人の良心に託けてお前等…!!!」
怒ったアキトから逃げるため、私とトキは海の中を駆け回る。
よって、三人ともずぶ濡れです。
こうして楽しく海で遊ぶ私たちを、隊士の皆さんや街の皆さんが眺め微笑ましく見守ってくれた。
「…あれが例のかぐや姫か。」
「アキトさんが惚れ込んだ人だ。トキさんも認めるわけだ。」
「楽しそうったらねえな。」
アキトの結婚相手について。
流言は既に出回っており、皆さんそれはそれはかぐや姫に興味を惹かれてこの浜辺にギャラリーが盛り沢山集まってくる。

