うちのハルは、本当にそれで殺し兼ねないから恐ろしいんだよな。
…でもそれでいいなら。
「ハルに会わせるのはご褒美になる?」
「…え。」
「結局あげてないし、アキトがそれでいいなら引き合わせるけど。どうする?」
「…こ、心の準備が…。」
なんだそれ。
それにすぐには無理だ。ハルも戦に備えてバタバタだろうし。
「命の保証はしないけどね。」
「鬼人になら怒られてもいい。」
「…いや、怒られるで済むかは私は知らない。」
「悩む!どうする俺!!!」
ハルに会うか。
邪を取るか。
そんな葛藤で苦しむアキト。
「どうせ戦でしばらくはハル忙しいだろうから、考えといてねー。」
「それまでお預けか!?」
「あ、言ってなかったっけ。私どうせセザールには用があるからまた来るよ。城に寄れるか微妙だけど。」
「…は?」
天候を学ぶためにセザールに戻ってきます。
「時期がまだ微妙だし追手がどこまで深く追ってくるか分かんないからはっきり言えないけど。」
「俺の城以外でこの国のどこに用なんだよ!?」
「…イグアート?」
私が口に出した地域。
それを聞いてアキトもトキでさえ頭に疑問符を浮かべる。
「あ、これ内緒ね。」
「イグアートって、なんでまたあんな辺鄙なとこに…。」
「リン知ってるの?あの辺何もないよ?行ったとしてもリンが喜ぶ街なんてないよ?」
トキの部屋の地図でも見た。
本当にあるのは街と呼べるかも怪しい集落と、荒野が広がるだけの場所。
「最近はまた過疎化が進んで、窮困してるし病も蔓延してる。俺はお勧めしないよ。」
「そうなんだー。」
「悪いこと言わないからやめときなって。」
「急ぎなわけじゃないから、じゃあ様子見つつにするよー。」

