どっちに転んでも良いことないので黙る。
「あんまりお前がルイに嬉しそうにするんで、大人気ねえことしたなあ。」
「……。」
「…気付けばルイが一番お前を自由にさせてやれてる。」
「…自由?」
るうが私を自由に…?
間違ってはないんだろうけど、何か違うような気もする。
「何があったか知らねえけど、大した覚悟だ。」
人の自由とは、誰かの不自由の上にある。
私が自由ならるうはきっと不自由な思いをしている。憤る思いを抱えてる。
だけど、そのまま突き進めと。
るうは背中を押してくれるから私は立ち止まらない。この道を進み続ける。
「どんな私でも信じてくれるるうを、私も信じるって決めたから。」
「…ルイの痛みからは目を逸らすのか?」
「目を逸らすんじゃなくて、ずっと一緒に背負って行くつもり。」
「…お前マジで恋愛する気ねえな。」
それは今に始まったことじゃない。
「恋愛真っ最中のアキトに言うことじゃないけど、私を好きになったところで正直良いことなんて何もないよ。」
そんな私だけど。
私もちゃんと、変わろうとは思ってる。
広大で美しい世界を見て。
これは私一人ではとても守りきれないことを、繋ぎ止めておけないことを。
…自分の無力を痛感してる。
「だから、アキトは私を越えて。」
「…越えた先で、どうせ俺はまたお前に堕ちる。」
「堕ちてもいいけど自分で這い上がってね。」
「…怖え女。」
一緒に堕ちてはあげられない。
この足を、止めるわけにはいかない。
「…私も、強くなりたい。」
「……。」
「もっと、ずっと…強くなりたい。」
だからアキト。
…私を越えて、信じさせて。

