…専属の従者。
国を追放されて、王族でもない今の私には必要かどうか怪しいもの。
だけどそれは私が小さい頃から望んで、パパに反対されて。手に入れられなかったもの。
「…ってことの成り行きを、いらねえかもしらねえけど一応言っとこうと思って。」
るうは、やっぱりすごい。
離れていても、とんでもない時間差でも。私の願いを叶えてくれる。
…私の流れ星。
「っ…うー。」
「泣くと思った。」
「だってっ…専属なんて、生まれて初めてだもんー。」
「…これで瞳は元に戻るからいいか。」
嬉し涙が、炎を消し去り。
私の瞳を緋色に戻す。
「うれしいー…。」
「けどそんなお前がいないんで、俺は結局ハルの世話ばっかさせられてる。」
「今は私がハルに貸してるんだね。」
「お前等俺を貸し借りしすぎだけどな。」
城を出てしまったけども。
私はここにきて専属の従者を手に入れました。
「…もう目戻ってるから泣き止め。」
「うんー。」
「あと、今回は直前にハルに会ってて事情聞いてたから問題ねえかなって確かに思ったけど。次はもっと早く来る。」
「うんー。」
るうにはいつまでも頭が上がりません。
「飯は三食ちゃんと食え。朝も起きろ。そのために夜は早く寝ろ。」
「うんー。」
「アキトの半径五メートル以内には入るな。」
「なんで急に俺なんだよ!?」
突然名前が上がったアキト。
ギャーギャーとまた騒ぐがるうは気にも留めない。
「…るう。」
「あ?」
「…ありがと。」
いつもいつも、本当にありがとう。
「将軍、頑張ってね。」
「…まだ色々手続き面倒で終わってねえんだよ。」
「そうなの?」

