隊士たちは自分から言い出したくせに怯え。
そんなこと構わずアキトが外に連れ出そうとした、そんな瞬間。
「…え。」
私に向かって、一筋の赤い光が伸びてくる。
…輝石の光。
「リン何それ。」
輝石の光を始め、この場の全員の視線も私に向く。
昨日力を使い過ぎたせいで、輝石に何かしらの反応があったんだろう。るうが私を探してる。
「…おそ。」
「え?」
「…トキ、大丈夫だよ。ちょっと私宛のお客さんみたいだから私対応するね。」
「客?」
昨日ハルには会ったけど、るうには会えなかったもんな。
このスピードで着くってことは恐らく私が倒れる前から輝石は反応していたんだろう。
「るうだよ。」
「え、ルイここに来るの?」
「そうみたい。私が力使い過ぎたから心配してくれたんだろうね。遅いけど。」
ここまで光が届くと言うことは、そんなに離れた場所ではない気がする。
なので私はとりあえず城門へ向かう。
突然現れた光に城の守備兵が困惑しているのを適当に宥めて、私はるうの到着を待つ。
アキトとトキも一緒に来てくれた。
「ルイはリンにまつわる道具を持ってるって言ってたね。それがこの光のこと?」
「うん、でもちょっと遅いよね。」
「アレンデールから来たんなら妥当…寧ろ早い方じゃない?」
「いやいや、私のピンチに駆け付けるつもりならこのペースで来られたんじゃ間に合わないってー。るうはちょっとダラダラしすぎだなー。」
将軍になる話が忙しいのか知らないけども。
これでは私がピンチに陥っていても間に合うか微妙ですよー。
「…ダラダラしてて悪かったな。」

