「セザールに?アキト絡みですか?」


「全然別件。」


「…エゼルタはまだですか?」


「んー。王様がいつ声掛けてくれるか分かんないもんね。」




声掛かるかも確定ではないけど。


掛けてもらえるように、私は私で動き続けるしかないか。王様の目に止まるように。




「…じゃあ今離したら、次はいつになるか分からないって事ですね。」


「一緒に天気予報しようって言ってくれたの嬉しかったから、年内には一度行けるようにするよ?滞在短いかもしれないけどね?」


「…時期分かったら先に知らせて下さい。俺また国離れてる可能性もあるんで。」


「シオンも忙しいよね。都合合わなかったら私全然出直すから遠慮しないで言ってね。」




将軍だものね。


お忙しいだろうから、私の都合に合わせられないのはちゃんと理解してますよ。




「いや、仮に戦中でも貴女が優先なんで。どっからでも駆け付けるつもりだけど。」


「…戦が優先に決まってるでしょ。」




なんで天気予報優先すんの。馬鹿なの。




「後回しにしたら次来年とか言われ兼ねないんで。」


「いや…何とも言えないけど。うん。でも戦優先でお願いしますね。」


「それは俺の勝手。」




私がシオンの戦事情にアンテナ立てて誘うように気を付けようかな。


そうでもしないとこの人本当に戦放り出しそう。






「…あ。」


「何ですか?」


「待って。私もう外に出たから、シオンの戦…観戦できるじゃん…!」


「は?」




シオンの戦についてはパパに頼んで、今まで報告書という名の書類を届けてもらっていた。


けど、もう文字だけじゃない。



…実際に見られる機会も今後は、ある。





「どうしよう楽しみっ!」


「…はぁ。」


「自分の目で見られる日が来るなんて、外の世界って凄すぎるっ…!」


「…戦観に来る暇あるなら会いに来いよ。」




ボソッとシオンが何か言ったが、上手く聞き取れず。


私はいつ始まるかも分からないシオンの戦が楽しみで、ただ心が弾んだ。