シオンは一先ず戦のことをハルが受諾してくれたので、満足した様子。
ハルはガミガミと私にシオンを嫌わせようと粘る。
「いいか、リン。お前は俺のことだけ好きでいればいいんだ。他はゴミだ。」
「好きな人たくさん出来たよ?」
「ダメだ。全部捨てて来い。」
「…でもハルが一番だよ?」
「…そうだよな!?」
またぎゅーっと痛いくらいに抱き付かれる。
もうハルもこんな調子で、私は急いではいるのに中々飛び立てないでいる。
「るうは?」
「城。」
「ママとアル元気?」
「ああ。」
「…ハル。」
「嫌だ。」
と、飛べない。
まだ何にも言ってないのに嫌だと言われた。確かにそろそろ離してって言おうとしたんだけども。
「…戦、お前大人しくしてられるか?」
「出来るよ。いつものことだったじゃん。」
「外に出た今でも、俺を待てるか?」
「ハルのこと信じないで私は誰を信じたらいいの。」
さらにハルの腕の力が強くなる。
「可愛すぎる!!!」
「ハルうるさいよー。耳痛い。」
でも、確かにいつまでも待てるかと聞かれると。
それは微妙かもしれない。
「ハルのこと世界で一番大好きだし、誰よりも信じてるけど。私はシオンほど気は長くないよ。」
「…どれくらい。」
「半年。それで無理ならるうを参入させてね。」
ハルとるうが揃えば、まず大丈夫でしょう。
「半年経ってるうが前線に行くことになるなら、二人で目の前に集中していいよ。」
ただ、そうなるとアレンデールの戦力をほとんどその戦に費やすことになってしまうので。
「後ろは私が抜かせない。」
だから、必ず勝利を掴んで来て。
これが本来のアレンデールの戦い方。

