何故だか空気が凍った気がした。
あーるうが恋しい。
これはるうにしか通じないのか。
「か(可愛い!)、だっ(抱っこって!?)…よ(酔ってんのか)!?」
「……。(リンは魔性だなー。シオン可哀想。)」
「……。」
三者三様の表情。
アキトに至っては言葉になってない。トキとシオンは流石兄弟。二人で沈黙を貫く。
「……。」
その反応にも腹が立ってきた。
なので私はもう窓に手を掛けました。もう一人で行ってやります。
「…トキ、三ヶ月後また来る。」
「了解、気を付けてね。報告よろしくー。」
ちゃっかりお別れを済ませているシオン。
私まだ許してないぞー。
「ちょっ…また…!?」
「どうぞ?」
窓に手を掛けている私を抱き抱えたシオン。
抱えるのはいい。そうしてもらわないと飛べないし。
けどなんでこんな時は縦抱きなの!?!?
「だ、だからこれじゃ…っ!」
「早くして下さい。」
「〜っ!!!」
恥ずかしいのと怒りが相まって、私は猛スピードで空へ駆け出した。
絶対いつか、ちょこっと焦がしてやる!!!
怒りのまま、私は遥か上空へ昇る。
これは元々予定していたことでもあるんですが、あまり表立ってアレンデールに行けない以上。
雲に隠れて移動しようという私の目論見。

