(二)この世界ごと愛したい




「あ、雨でね。稽古してたらずぶ濡れになったから借してくれたの。」


「へえ?」


「だから別に…特に事情も何も…。」


「何もされてねえんだな?」




何も…されてないかと、言われると…。





「〜っされてない。」


「お前のその隙どうにかなんねえのか。」




そんなに隙はないと思ってるんです。


自分では。





「ちょっ…!」


「寝てろ。」




寝台に放り投げられた私。


でもアキトは部屋から出ようとしてる様子。




「アキトは?」


「シオンに返してくる。」


「自分で返すよ?」


「俺が気に食わねえ。お前は寝てろ。」




何か良く分かりませんが。




…ラッキー!!!


返す手間も省けたし一人で寝れる!!!




足早に出て行ってしまったアキトを見送って、私は一人悠々自適に眠ることが出来ました。