(二)この世界ごと愛したい




「シオンの考え先読みするなんて、リンは本当に末恐ろしいね。」


「いずれはハルもシオンも越えるのが夢です!」


「リンなら本当に出来るんじゃないかなって俺は思うよ。」


「嬉しいー!トキありがとー!」




トキに飛びついて喜ぶ私。


ただ、この二人は本当に将軍の中でも頭一つ抜き出てすごいから。夢のまま終わるかもしれない。




「私頑張るねっ!」


「リンは本当に可愛い。今日は俺と寝る?」


「寝るっ!」


「はー可愛い。」




この城で唯一邪じゃないのはトキとサクくらいだ。


安心安全のトキさんだ。




「今日は俺。」


「っうわ…っ!」




グイッと私をトキから引き剥がしたアキト。





「…なんで不満そうなんだよ。」


「…邪しない?」


「……。」


「トキがいい!!!」




ちゃんと否定してくれ!!!


私を安眠させてくれ!!!




「アキトに拗ねられるとウザいから、リンまた今度ね。」


「さっさと寝るぞ。」


「二人ともお休みー。」




私はアキトに強制連行されました。


アキトの部屋に着くと、脱ぎ散らかしたままの服を見てアキトが顔を顰める。




「…お前マジで姫やってたのか?」


「姫だからだよ!自分でやる習慣ないの!片付けます!」


「んなことより。」




目敏いアキトが目を光らせる。





「…あ。」


「これ、シオンの服だよなあ?」


「…返すの忘れてた。」


「どんな事情で借りたか知らねえけど、いただけねえなあ。」




…やっぱりトキと寝たかった。



もう私を逃さんと距離も詰められ、とても穏やかに眠らせてくれそうにはないほどの血相。