追手が来ることが分かっていても。
私が策を講じないのは、追手が来る前にここを離れることを決めているから。
この城に迷惑は絶対に掛けられない。
「…軍じゃないみたいだから、私だけに標的を定めた追手なんだと思う。私さえいなければ大丈夫だよ。」
「リンまさか引き付けて行く気?」
「…いや?」
「バレバレだよ?」
くそ!トキ鋭い!!!
だって隠密興味あるんだもん!!!
「危ねえことばっか考えやがって。」
「うっ…だって…。気になるし。ちょこっと手合わせ出来たら嬉しいなー…とか。」
「人数分かんねえの無謀すぎる。ダメだ。」
「分かったよ。大人しく逃げるだけにするよ。」
「本当かあ?」
「ほんとほんと。」
逃げ足のスピード調整して、一人くらい捕まえても問題ないだろうか。
私も色々聞きたいことあるんだよねー。
「…とりあえずここにいる間は警戒は怠らないように気を付けるから。ちょっと稽古も大急ぎでやるねー。」
「ここを早めに離れるって?」
「アキトごめん。でも、ここで迎え撃つのはあんまり得策じゃないの。」
隊士の誰かを人質にされたら、いよいよ私は捕まるしかなくなってしまう。
「…面白くねえ。」
「でも何があってもお祭りは絶対行く!」
そのために遊ぶ時間も惜しんで頑張ってるんですもん。絶対海見てお祭り行きたい。
私のお祭りタイムを邪魔するならそんな追手は燃やします。
「…あー魂祭嫌だ。」
「トキそんなこと言わないでよー!絶対楽しいよー!」
「…人多いし。あの街まだ調教しきれてないから女共がうるさいし。」
「ちょ、調教…?」
トキは女の人が嫌すぎて街を調教して回ってるんですか!?
そんなに嫌だったの!?

