そんな意地悪兄弟に少し怒りを募らせる。


しかし、美味しそうな夜ご飯の匂いに誘われて私はこの兄弟から離れた席に座る。




「りり、リンちゃん!?」


「今日はここで食べる。ここで飲む。…だめ?」


「ダメなわけねえけど!?」


「ありがとー。」




私は意地悪兄弟に目もくれず、隊士の皆さんと美味しくお料理とお酒をいただくことにしました。


もう最近はおっさんみたいな食生活です。






「リン拗ねちゃったじゃん。」


「……。」


「シオンが悪いんでしょ?何か俺まで被害受けて嫌われてない?」


「……。」




楽しそうに過ごす私をつまらなさそうに見る兄弟。


自業自得です。二人で蒔いた種です。





「リンちゃーん、隊長不在だし今日は俺と寝ようぜー?」


「この城邪な人ばっかだから嫌。」


「んなことないって!俺絶対なんにもしない!」


「それでも嫌。」




アキト不在に託けて、一緒に飲み食いしている隊士全員から夜を共に過ごそうとお誘いを受けるのを永遠に断り続ける私。


お酒が入ったからって私は甘くありません。



さっきも寝込み襲われたとは言え散々な目に遭ったと言うのに。





「〜っ。」


「え?リンちゃん?」




思い出してしまうと。


やっぱりまだ熱がぶり返してしまう。





「「「可愛すぎる…!!!」」」




バタンバタンと周囲の隊士が倒れると。


入れ替わるように別の席の隊士たちが倒れた人達を蹴り飛ばして、私の周囲を固める。





「リンちゃんリンちゃん、俺はどう?」


「だから誰とも寝ないって。アキトに怒られるの嫌だもん。」


「隊長今晩は帰って来ねえって!」


「それでも無理ですー。」