意気消沈した女官の方々は肩を落とし、レンに諭され全員部屋を退室。
「月の姫って何?リンのこと?」
「…ああ。アレンデールを追放された今のアイツ、何かもう今にも月に帰っちまいそうで。」
「え?アキトそんなメルヘンだっけ?」
「馬鹿。例え話に決まってんだろ。」
レンはまだ追放後の私に会っていないので、首を傾げるだけ。
「別に、今まで通りなんだよ。だけど自由を知ったリンは、もうどこか遠くを見過ぎてて。そこにいるはずなのに思わず見失いそうになるくらい…綺麗なんだよ。」
「は?」
「…それが何か月の姫っぽくて。」
「アキト大丈夫?」
きっと大丈夫ではないアキトの心境。
完全に恋焦がれ、恋に溺れているとレンはアキトを心配する。
「…会いてえな。」
「それ俺の台詞だよね。」
「あ、それもそうか。会ったらここに行くように伝えてやるからそれまでに大奥どうにかしろよ!?」
「…どうにかって…。」
「お前のその魔性の優しさ本当リンにそっくりだな!?」
「リンには敵わないよ。」
アキトは城に戻ればすぐに会える。
けどレンはいつ会えるか分からない。完全に私次第になる話。
色々とくだらない話をしながらも、レンと話したり城へ持ち帰る薬をもらったりとアキトは有意義にレンの城で過ごしていた。
「…アキトいつまでここにいるの?」
「あ?雨が上がれば…だなあ。そういやお前、魂祭行くのか?」
「そんな時間ないよ。」
「…そうか。」
ホッとしたような、腑に落ちないような。
複雑な気持ちのアキト。私とレンが会えていないことに、やっぱりどこか罪悪感があるようで。
「もし時間出来たら来いよ。俺も行く。」
「何が悲しくてアキトとお祭り行かなきゃいけないの。」
「…来るな!お前はもう絶対来るな!!」
「何なの。」

