「シオンも場所を弁えて。」


「…俺は別にアキトが何人かかってきても構わないけど?」


「俺の立場分かるよね?」


「そんな事で揺れる立場なら早く捨てろ。」




…不穏な空気です。


兄弟喧嘩、また始まっちゃう感じですか?




「シオンって本当勝手だよね。その性格直さないとリンに嫌われても知らないから。」


「お前に心配される筋合ない。」


「昨日も散々取り持ってあげたのに。自分の感情優先してアキトが傷付くなら俺は黙らない。第一そんなに大事ならちゃんと向き合いなよ。」


「…トキ。」




トキを冷たく睨むように見るシオン。


トキは特に動じることもなく、ただ平然とご飯を食べている。流石です。





「…し、シオン?」


「…何?」



「ちょっと待って。何で急に呼び捨てなの。」




私の将軍を取った呼び方にすぐに反応したトキ。




「え…あ、呼んでって…言われたから。ダメなら私は全然将軍でも大丈夫!」


「そのままで良い。で、何ですか?」


「…喧嘩もたまには良いけど、ちゃんと仲直りしてね?」


「仲直り?」




兄弟だもの!


喧嘩することだってあるだろうけど、重要なのはその後なんです!




「ここはお兄ちゃんが大人になるんだよ?」


「は?」


「トキの好きなものちゃんと分かる?」


「…別に仲直る必要ないんで。」