そんなことを話してる間に本当にサクが飛んできた。
「ハナちゃんお仕事お疲れ様!」
「サクくんもお疲れ様ー!」
「リンちゃんもお疲れっす!ってそれ隊長の将印っすか!?」
「…あーうん。お疲れ様です?」
将印を持った私を見てサクが目を丸くしてる。
やっぱ驚くよね。私には荷が重いって、自分でも思ってるんですよ。
「…じゃあ私アキトの部屋に戻るね!二人とも明日は稽古ないし、のんびり過ごしてっ!」
居た堪れないのと二人の邪魔をしたくなくて、私は足早にこの場を離れる。
一人でアキトの部屋を目指し、無事に辿り着いた。
「…げ。」
部屋を開けて第一声。
げんなりする声が漏れたのは私。
アキトの部屋には、トキと…シオン将軍。
「リンおかえり。」
「た、ただいま。アキトは?」
「もうレンの城に行っちゃったよ。リンがここにいることはレンに言わないって約束させたから大丈夫だよ。」
「流石トキ!ありがとう!!」
本当なら飛び付いてお礼を伝えたいほど感謝してる。
けど、さっきのハナちゃんの女性恐怖症という言葉が過って。どうも距離感に迷う。
「…リンどうしたの?」
「え、あ…ううん!私もう眠いし寝る!」
「そう?じゃあシオンがまだリンに用があるらしいから置いて行くね?」
「お、置いて行かないで!?」
置いて行かれても困ります!!!
さっきの無理問答の続きなんて嫌です!!!

