(二)この世界ごと愛したい





「じゃあ次は俺の番。」


「は…?」




番とかないから!!!


私のターンないに等しかったから!!!





「無闇に力は使わない事。」


「……。」


「返事。」


「…ちょっと待って?なんでそんなこと言われなきゃなんないの?てか私を足にしてアレンデールに行こうとしてるの忘れてない?」




言い返すとすっごく怖い目を向けられる。




「へえ。やっぱ悪いなんて口先だけか。」


「っ…それとこれとは…」


「関係ないか決めるのは俺。」




お話になりません。


もう無理です。お手上げです。



力を使うなって、そんなこと状況によるし。簡単に頷くなんて出来ない。







「リンお待たせー。アキト連れて来たよー。」


「と、トキっ…!」




私の救世主!!!



宣言通りアキトを引き摺って部屋に帰ってきてくれたトキに、ダッシュで駆け寄る。





「今度はどうしたの?」


「…シオン将軍怒らせちゃった。」


「え?」


「もう私には手に負えそうにないの。」




次から次へとトキに降り掛かる災難。





「…何があったか知らないけど、二人の問題なら二人で解決して。俺もう疲れた。」


「トキー…。」




あまりにトキを酷使しすぎて見放された私。



アキトは引き摺られつつ私を睨んでる。恐らく自分をトキに売ったのが気に障ったんだろう。




…怒りが溢れかえってるお部屋です。








「リンちゃんいるー?」




そんな中、天使の声が私の耳に届く。