私の服に手を掛けたシオン将軍。
もうなるようになれとヤケクソに近い心境の私。
そして初めてが憧れの人なんだから誰だか分からない人よりマシだと思えと自分に言い聞かせる。
「…すごい傷。」
すみません。
出来たら傷どころか身体も見ないでください。それが嫌ならもう止めてください。
「なっ…なにして…!」
「消毒。」
私の傷跡を舐めた…!?
まさかアキトと同じことをこの人がするなんて思わず、私は黙々と耐えていたのに思わず声が漏れた。
「やっと口開いた。」
「え…、んっ。」
シオン将軍が再び私にキスを落とすが、先ほどとは打って変わって熱いものが入ってくる。
冷たい唇とは違う、熱い舌が私の口内を犯す。
「ふぁっ…ん…っ。」
怖い。
苦しい。
でも、拒めない。
「はぁっ…っ!?」
唇は塞がれたままにも関わらず。
シオン将軍の手が。
私の胸に触れる。
「ッ…やっ…!」
初めての刺激に思わず身体が跳ねる。
「何その反応。」
「もっ…う…〜っ。」
「初めてじゃあるまいし。」
初めてでごめんなさい。
もうこれっていつまで続くんですか。もっとサクッと終わらないんですか。
「…ご、め…。」
「…え?違うでしょ?」
粗相をしたならごめんと小さく謝ると、一旦手を止めて私を見るシオン将軍。
「い、いや…その…。」
「…は?嘘でしょ?」
「えっと…。初めて…です。」
「……。」
完全に動きが止まったシオン将軍。
私もどうすればいいのか分からず固まる。

