「トキに言いつけてやる。」
「ばっ…やめろ!それだけはやめろ!?」
揉めることもありましたが、どうにかこうにか仲直り出来てよかった。
アキトは私を部屋に連れて行ってくれて、私はまたすぐにごろんと横になる。
…今日は飛び過ぎて疲れた。
「俺も飯と風呂済ませて来るから、次はもう勝手に出るなよ?」
「うんー。いってらっしゃいー。」
アキトにヒラヒラと手を振って、私はアキトの部屋で一人考えている。
それは、明日行く戦場のこと。
「…あんまり力使うと、るうにバレるらしいからなー。」
輝石が熱を帯びる反応があることは、出国前にるうにチラッと聞いた。
出国して早々に心配をかけるわけにはいかない。
…極力、力は抑えなきゃ。
「うん、やってみよう。」
私は一つの結論に辿り着く。
それと同時に、二本の剣に手を伸ばす。
「…力を貸してね。」
ハル、るう。
明日は盛大に舞ってみよう。
そうして二本の剣を、この腕に抱きしめるように抱えて私は眠る。

