それを聞いて次に笑みを浮かべるのはアキト。




「なんでもやるって?俺はとことんラッキーだなあ?」


「え…あ、いや…なんでもは言い過ぎた…かも。節度のある、いい感じのやつで…。」


「節度ねえ?」




簡単なやつがいい。


ほっぺチューでもいい。すぐ終わるし。




「いつものでよくない?考えるのも面倒だし?」


「それ以上やったのにそれのどこがイイコト何だよ。」


「そっ…!?」




コイツ!!!


それ以上やったとかケロッと言ってくれないでほしいんですが!?こっちは忘れようとしてるんですが!?



なんで私がこんな目に合うの!?




「アキトあんまりリン虐めないでよ。真っ赤になって可哀想じゃん。」


「トキやめて。余計に辛い。」


「食べたくなるくらい可愛いけど、リンはアキトとこれから良い感じにやってもらって。俺はまだ仕事したいから。どうぞごゆっくり?」


「…食べないでください。」




しかも良い感じにって何。


もう早く出て行きなさいと言わんばかりに背中を向けてしまった自由なトキさん。




「私まだ地図見たりしたかったのに…。」


「シオンもそろそろどっか行ったか。リン、部屋戻るぞ。」


「え…えーっと…?」


「…アホ。今更取って食わねえよ。」




それは当然ですけど。


しかし、二人っきりになるのも…色々と、何だろう。何故か危険な気もする。



…どうしたものか。







「聞いてらんないから早く出てって。」




ピシャリと。


トキに部屋から追い出されたアキトと私。




悩む暇さえ与えてもらえませんでした。





「…とりあえずお部屋で考えよう。今日は本当にアキト疲れてそうだし、ちょっとでも休んだ方がいいよ。」


「今日は確かに疲れたなあ。」


「じゃあ早く休もうー。」