軽く答えた私に、質問したはずのトキが簡単に話しちゃダメだとまた叱る。
トキが聞いたのに!?
「これ話しちゃマズイの?」
「他国の政権事情なんて極秘中の極秘だよ。軽はずみに聞いた俺も俺だけど。」
「じゃあ今のなしで。」
「もう聞いちゃったって。」
そっか。
ここセザールだった。
あ、エゼルタの人もいるんだっけ。そう思ってシオン将軍を見る。
「…何か?」
「お兄さんも内緒にしててね。」
「貴女が言うならそうしますけど。」
私とシオン将軍が軽く会話したことに、またトキが疑問を抱えたようで。
「何でシオンはリンに敬語なの?」
「言われてみれば確かに。たまに混ざってるけどねー。」
「俺シオンが敬語で話すのあんまり聞かない。」
「そう言えば私の名前も呼ばないよねー。呼ばなくてもいいんだけど。」
私も、トキさえも知らないその事情。
シオン将軍はチクチクと棘のある私の言い回しを気にしつつ、その理由を話してくれた。
「アレンデールの姫である自分の名前を呼ぶ事も、軽い言動も無礼だって怒られた。」
「…誰に?」
「貴女に。」
「…お兄さん冗談キツいって。私そんなこと気にしない姫で有名だったんだよー。」
基本城の中で過ごしていた私に、確かにそんな無礼を働く人はいなかったけど。
そんなこと気にしてたら唯一無礼だったるうなんて即クビだ。
「…じゃあもういいか。」
「いや?そのままで大丈夫ですよ?」
「どっちだよ。」
「無礼が漏れてるよー。お兄さんしっかりー。」
頼むから察してくれ?
仲良くしたくないのにトキの手前、穏便に済ませなくてはならない私のこの心境を。

