時間にして数分後。
私が数日間待ち焦がれていたトキさんが現れる。
案の定この場にいるアキトと私を見て。その大きな目をさらにまん丸にしていらっしゃる。
と同時に黒いオーラを纏っている。
「…シオン久しぶり。」
「ああ。」
「悪いけど少し待ってくれる?」
シオン将軍に少し待てと伝えたトキ。
そして。
ニッコリとこちらを向いている顔は、さすがは美少年で可愛らしいけども。
気配はそれはもうドス黒い。
「リンは俺がいないと自分の仕事もちゃんと出来ない悪い子になっちゃったの?」
「こ、これには深い訳があって…!」
「どんな?」
分かっていますよ。
嘘を突き通せる相手ではない。
こうなったら私の取れる手は一つだけ。
「アキトが私に夜這いをっ…!!!」
「ああ!?リンてめえ何言って…!?」
…アキトを売ります。
「それで私っ…。」
「それは怖い思いしたね。けどそんなアキトとここで何してるの?」
「私が逃げ出したのを…迎えに来てくれた…んです。」
「へー、アキトにしては頑張ったね。」
いけるか?
私はお説教回避できるか?
「その手に抱えてる本は?」
「…あ。」
トキさん目敏いー!
元気に仲良くお買い物楽しんでましたと言わんばかりの本。
「リンのお説教は城に戻ってからね。一番の元凶がここにいるから。」
「やっぱりダメだったー!」
もう全て終わったと諦めの境地に落ちた私を、睨みながらも怯えた表情で見るアキト。
…頑張れ、アキト。
「で、元凶さん?」
「…トキ誤解だ。俺はただ…ぐへっ!!!」
トキさんの華麗な蹴りが入り、アキトは後方へ飛んでいった。
…さよなら、アキト。

