私はアキトの城を出て。


特に目的地もなかったけど、アキトが前に話してくれたどデカい街とやらに行ってみようと思った。





…この選択を後々後悔する。





「本当に大きいなー。」




人や店で賑わうこの名前も知らない街。


飛んで来てしまったので、人目につかない街の外れにそっと降り立ち街を散策。





「…嫌な感じするなー。」




妙に殺気立ってる街。


何故かは知らないし部分的な感じだから、その場所に行かなければ大丈夫だろう。



私のレーダーがあれば問題ないない!




大きな街をひたすら練り歩いていると、私は書店を発見し一人で大興奮。





「お嬢さん、変わった本が好きなのね。」


「…天候についての本は大体読んだと思ったんだけど、まだあるもんだなー。」


「ふふ。今日は変わったお客さんが多い日ね。」




書店の店員のお姉さんに笑われてしまった。


私の他にも変わったお客さんがいたようで、楽しそうにしていらっしゃる。




「その人もこの本見てたの?」


「ううん。その人はこの科学の本を見てたの。」


「科学…それも面白そう!」


「買わずに帰っちゃったんだけどね。」




そう言われて私もハッとする。


私もお金ないから買えないんだった!!!




「お、お姉さんごめんなさい。私も今日は買えなくて…。でも!またこの街に来る予定だから絶対買う!お金持ちの友達と一緒に来るからその時に買う!!」


「面白いお嬢さんね。気にしなくていいのよ?」


「いやいや、本当に本気だから!」




アキトに将印パワーじゃなくて、ここはちゃんとお金払って買ってくれるように頼もう。